ドラマ

アパパネ母の無念晴らすV/阪神JF
国枝栄師(54)がつづる母子物語が7年の月日を経て結実した。2番人気のアパパネが直線内を突いて勝利。02年に17着に敗れた母ソルティビッドの無念を晴らした。ピンク色の帽子が馬場の真ん中からスルスルと抜けてきた。アパパネだ! 直線一緒に伸びてきたのは同じく関東馬アニメイトバイオ。50メートルほど2頭でたたき合ったが、直線半ば。あん上の鼓舞に応えたアパパネがグイッと突き放した。そのまま半馬身差のリードを保ち、ゴールへ飛び込んだ。「ホッとした」。国枝師の思いが実った瞬間だった。今から7年前。アパパネの母ソルティビッドもファンタジーS後に栗東トレセンに入り、このレースへ向かった。馬を持っていったのは師自身。しばらくの間は厩務員役で、寝わら上げも自分でやった。今では頻繁に行う栗東留学の始まりといえる。「お母さんも物覚えが良くて、アパパネもそういうところは似ている。巡り合わせだね」と振り返る。娘は赤松賞を勝ち、晴れて母も走ったG1へ向かうことになった。また、同様に栗東で調整することが決まった。直前追い切りの動きも文句なし。すべてが順調に行ったが、最後に試練は待っていた。枠順は大外18番。決まった時は「もう1回やり直せないかな」と笑ったが、前走で行きたがる面を見せていただけに不安がよぎった。レースでは、ゲート入りをごねて係員にムチでたたかれる始末。だが心配をよそに出遅れることもなく、ポンと好スタートを切った。中団外めでうまく流れに乗る。掛かるそぶりはなかった。「折り合いもついていたし、今日が一番落ち着いていた。本番までにゲート練習は積んでおきます」と今度は心から笑った。00年タカラサイレンス(5着)から数えること5回。「このレースには何回も挑戦して、何とかならないもんかと思っていた。うれしいよ。苦節ウン年、ってやつだよ(笑い)」。出世レースで堂々と優勝旗を掲げたアパパネ。母からつながった道は、クラシックへ続いている。

http://www.nikkansports.com/race/news/p-rc-tp0-20091214-575704.html

アパパネの父も母もオーナーの宝物
金子真人オーナーは父キングカメハメハ、母ソルティビッドをともに所有、その産駒でのタイトル奪取を喜んだ。「こういうのもいいね。新たな喜びを覚えたよ。母さんはフロリダのセリで競り落としたけど、国枝先生が“ペットにしたいぐらい”と話していたほど可愛い馬だった。来年の春も楽しみ」。お気に入りの母馬から生まれた孝行娘というわけだ。

http://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2009/12/14/03.html

やっぱり武豊が勝たないと競馬は盛り上がりません

朝イチ!ゴボウ抜き!武豊輝く3300勝!!
JRA最多勝記録を更新中の武豊騎手(40=栗東・フリー)は13日、阪神1RのオメガブルーグラスでJRA通算3300勝を達成した。通算1万5805戦目。メモリアルVは大外からのゴボウ抜き。デビューから約22年9カ月で未踏の領域に到達し「多くの人に支えられながら20年以上かけて一つ一つ積み重ねてきた。そう思うと本当にうれしい」と武豊。3200勝は同じ阪神桜花賞当日で“年内に次の100勝を”と宣言。公約をきっちり果たし「ぎりぎりになったね。今年は目立った活躍をできていないけど、応援してくれる人がいるし、一つずつ勝ち星を伸ばしていきたい。ベストを尽くします」と第一人者として、さらなる活躍を誓っていた。

http://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2009/12/14/11.html