あ〜あ、残念でした

tk33082007-11-21

ディラントーマス号のジャパンカップ(GI)出走取り止めについて
 11月25日(日)のジャパンカップ(GI)出走のため、競馬学校の国際きゅう舎において輸入検疫を受けていたディラントーマス号は、日本へ入国するために必要な諸検査で、馬ウイルス性動脈炎(EVA)の陰性が確認できなかったため、日本とアイルランド両国間の衛生条件上の規定により、日本への入国が許可されず、同競走に出走できなくなりました。

 なお、ディラントーマス号は来日直前にEVAワクチンを接種していたため、ワクチン抗体である可能性が考えられますが、現段階ではその確認は出来ていません。
(他の招待馬については検疫を終了し、明日東京競馬場へ移動する予定です。)

【参考】

I 競走馬における、馬ウイルス性動脈炎に関する、アイルランドと日本の衛生条件(概要)
日本向け出国前
(1) 来日前60日の間、馬ウイルス性動脈炎の発生のない施設に飼養され、臨床的に異常が認められなかったこと。
(2) 来日前30日以内に抗体検査を受け、その結果が陰性であること。

日本での輸入検疫
(1) 輸入検疫期間中(競走馬の場合は5日間)に、臨床徴候が認められないこと。
(2) 抗体検査を行い、陰性であること。

II 今回の経緯
11月15日  競馬学校の国際きゅう舎にて、輸入検疫が開始される。(ディラントーマス号は、ワクチン接種の証明書は添付されておらず、また11月5日に採取された血清についての抗体陰性の証明書が添付されていた)
11月19日  ディラントーマス号は抗体検査により陰性が確認されないため、再度の採材が行われた。さらにワクチン接種歴について問い合わせたところ、ブリーダーズカップ出走後の10月27日に米国で、獣医師によりEVAワクチンが接種されたとの証明書が確認された。
11月20日  動物検疫所から、ディラントーマス号は馬ウイルス性動脈炎の抗体検査で陰性を確認することができないとの連絡を受けた。

III 結論
 ディラントーマス号は、日本へ入国するため必要な諸検査において、馬ウイルス性動脈炎の抗体検査で陰性が確認できなかったため、日本とアイルランド両国間の衛生条件を満たすことができずに入国が許可されず、ジャパンカップ(GI)に出走できなくなった。
※馬ウイルス性動脈炎とは
 家畜伝染病予防法により届出伝染病に指定されている馬固有のウイルス性疾患であり、流産を起こすことから馬産国では警戒されている。発熱、発疹、浮腫などの臨床症状が見られるが、軽微なことが多く、特に急性期を過ぎた牡馬は不顕性のキャリアーとなる点が特徴的である。本疾病は世界的に広く分布しているが、日本ではこれまで発生はなく、数少ない清浄国である。

http://www.jra.go.jp/news/200711/112003.html

おそらく上位人気になったでしょうが、時計的にしんどそうだったので勝ち負けはなかったでしょう。しかしメイショウサムソンディラントーマスを破って優勝する姿を見たかったファンにとっては残念です。