男泣き

tk33082008-04-14

小牧涙のV鮮やかレジネッタ桜花賞
重賞未勝利だった12番人気の伏兵レジネッタ栗東・浅見)が、直線一気の強襲を決め女王の座を射止めた。小牧太騎手(40)も中央移籍5年目にしてG1初制覇を達成。大一番で負け続けた悔しさをバネに頂点を極めた。1番人気で8着に沈んだトールポピーを筆頭に、上位人気馬は総崩れ。15番人気エフティマイアが2着、5番人気ソーマジックが3着に入り、3連単の配当700万2920円はクラシック史上最高、G1で2番目となる大波乱を呼んだ。夢にまで見た栄光のゴールを、小牧は待ち切れなかった。内のエフティマイアをかわした瞬間、思いが爆発。ゴールを駆け抜ける前に自然と右手が上がる。天まで届けとばかりに高く、力強いガッツポーズだ。言葉にならない叫びが出た。そして左のこぶしを、何度も何度も握り締めた。04年に地方・園田から中央へ移籍。この喜びを味わうために、ジョッキーを続けてきたといっていい。検量室から出てきた表情は放心気味。マイクを向けられると「全国のファンの皆さん…」と発したところで感極まり、あふれる涙を隠すように白いタオルで顔を覆った。「…。お待たせしました」。最後は心の底から言葉を絞り出した。鮮やかな直線強襲劇は、苦労を知る男だからこその好騎乗だ。「僕はG1で負け慣れている。勝ち急がなかったのが1番の勝因」。勝負どころの直線入り口、近くに位置していたトールポピーリトルアマポーラの手綱が動く中、追い出しをじっと我慢した。このタメが、出走17頭で2位タイという34秒5の末脚を引き出した。外から追い上げた馬の脚色が鈍る一方で、坂を駆け上がる勢いが1頭だけ違った。地方仕込みの豪腕で、手綱をグイグイと押した。「スッと抜け出したので、あとは無我夢中。あんなのは何年ぶりか…」。園田のスターも、中央では苦難の連続だった。移籍した04年の暮れ、朝日杯FSで1番人気ペールギュントに騎乗したが、仕掛けを誤り、後方で脚を余して3着。ファンから罵声(ばせい)を浴び、この敗戦がリズムを狂わせた。G1で負け続けること48回。06年には園田の後輩・岩田騎手が移籍してくるなど、地方出身騎手が増える中、勝ち星は05年の76勝をピークに減り続けた。「(G1制覇を)半ばあきらめたときもあった」。それでも、夢は簡単にあきらめられない。小牧を中央移籍に駆り立てたのは、多くのファンの前でG1を勝ちたいという思い。勝ちクラが伸びないときも、地道に調教にまたがり、鍛錬を怠らなかった。裏表ない人柄は多くの関係者から慕われている。「一生懸命あきらめずにやっていれば、いいときもある」。壁を乗り越えた男の言葉には、説得力がある。「やっと勝てた。今日は吐くまで飲みたい」。涙をぬぐった小牧は、笑いながら表彰式へ向かった。スタンドからファンの声援が絶え間なく飛ぶ。阪神は古巣の園田に程近い。野太い声が多く感じられたのは、気のせいではないだろう。

http://www.nikkansports.com/race/news/p-rc-tp0-20080414-347940.html

う〜ん、これで騎乗依頼が増えれば良いんですが。やっぱり小牧Jは不安定ですからねえ。
ともあれおめでとう、いち園田ファンとしてうれしい、うれしい。