ええ話し

tk33082008-06-26

サムソン動き万全3馬身半先着/宝塚記念
完全復活へメイショウサムソン(牡5、栗東・高橋成)が万全の動きを見せた。春のグランプリ宝塚記念(G1、芝2200メートル、阪神=29日)の追い切りが25日、東西トレセンで行われた。栗東のDウッドコースでサムソンは、武豊騎手(39=フリー)を背に豪快な走りを披露。併走馬を3馬身半突き放した。ローテが確立され、闘争心が戻ってきた。秋には凱旋門賞が控えるが、ここを勝つことが第一条件。国内最強を証明する時が来た。メイショウサムソンが四肢を伸ばすたび、ウッドチップ(走路に敷き詰めた木片)が後方へ飛んでゆく。8馬身先行したケイエスユリ(古馬500万)を直線入り口であっさりとらえた。ラスト1ハロン(200メートル)標識すぎ。武が手綱を絞る。サムソンの重心が沈む。武はもうパートナーの首の動きに合わせて手を添えるだけ。それで十分。最後の200メートルは12秒0。一気に突き放した併走馬に余裕残しで3馬身半もの差をつけていた。武は「いつもの感じでいい調教ができた。先週もきっちりとやってほぼ仕上がっているし、状態はすごくいいと思う。もしかしたら、夏がいいのかもしれないね」と笑顔を見せた。夏場の成績を見れば武の言葉もうなずける。馬ばかりではない。武自身もまた、宝塚記念では抜群の数字を残している。馬の闘志がこれに加われば鬼に金棒。前を行く馬をとらえようとする気持ちを見せた最終調整は言うことなしだった。復活へのヒントは闘志。前の馬を競り落とし、後ろからは抜かせない−これがサムソンの真骨頂だ。春の天皇賞は、直線入り口でスムーズさを欠きながら、先に2馬身抜け出したアドマイヤジュピタに頭差まで詰め寄った。「もちろん悔しかった。悔しかったけど、少しだけホッとした部分もある」。武は惜敗の中で完全復活のきっかけをつかんでいる。
昨秋の凱旋門賞馬インフルエンザの影響で回避。夢が消えたばかりでなく、それは微妙に影を差す。天皇賞(秋)こそ意地を見せたが、1番人気のジャパンCは3着に敗れ、同じく1番人気の有馬記念は8着大敗。「サムソンは終わった」という声も出た。年が改まっても、3月のドバイ遠征を検疫の問題などで回避。4月6日の大阪杯(G2)6着惨敗が示すように、この半年というもの、度重なるローテーションの変更がサムソンから闘志を奪っていた。だが、大阪杯以降は、天皇賞(春)宝塚記念とローテーションが確定。これに合わせた調整ができ、生命線の闘志が戻ってきた。
2着に敗れた昨年の宝塚記念後、武は、当時、サムソンの主戦だった石橋守騎手(41)と食事をともにした。すでに秋からの乗り替わりが決まっていた。石橋は武に言う。「サムソンを勝たせてやってくれ」。秋の盾こそものにしたが、その後は4連敗。この日、武は言った。「後がないという気持ちで乗りたい。期待に応えたいし、勝たせたい」。秋に控える凱旋門賞(G1、芝2400メートル、10月5日=フランス・ロンシャン競馬場)への挑戦はここを勝つことが条件。レース後、世界への道は開かれているはずだ。

http://www.nikkansports.com/race/news/p-rc-tp0-20080626-376242.html

石橋マモリンってええ人ですなあ。こんな話を聞くとサムソンを応援したくなります。