逃げろ、逃げろ

今週はサマー2000シリーズ第3戦の第44回小倉記念が行われる。注目は同シリーズ初戦の七夕賞を鮮やかに逃げ切ったミヤビランベリだ。3歳時の大けがを乗り越え、重賞初制覇を成し遂げた不死身の5歳馬。キャリアはまだ11戦と浅く、伸びしろも十分。復帰した昨年10月以降での3勝はすべて右回りの2000メートルと舞台設定も文句なし。再度の逃走劇で重賞連勝をもくろむ。決して前走がフロックだったとは言わせない。勢いに乗っている今なら重賞連勝も十分狙える。七夕賞を制したミヤビランベリが、サマー2000シリーズの王者を目指して小倉へ殴り込む。「前走後もガタッとくるところがなく、元気いっぱいです。レース間隔が詰まっているので、中間は15−15程度の軽めの調整。当週に1本やれば仕上がると思いますよ」担当の奥厩務員が前走後の好気配を伝える。格上挑戦だった前走の七夕賞は、すべてがうまくいった。逃げ馬にとって有り難い小回りコースで、しかもハンデは53キロ。有力馬に差しタイプが多かったこともあり、マークも薄くなった。そんな有利な条件とはいえ、最後までバテることなく思い描いた逃走を決めたのは地力強化の証明だろう。「もともと能力のある馬ですが、本当にジョッキー(吉田豊騎手)のファインプレーでしたね。テン乗りだったのに、気難しい馬をうまくなだめてくれて、理想的な形に持ち込んでくれました」と、奥厩務員も大金星へ導いた吉田豊の好騎乗を称えた。ここまで苦難の道のりだった。3歳5月にデビューし2戦目で初勝利を飾ったあとに悲劇が襲う。右前脚の第一種子骨の骨折。これからという時期から1年4カ月の戦線離脱を余儀なくされた。「いまもボルト2本で固定しています。こんな状態で重賞を勝つんだから、本当に力をつけているのでしょう」。たくましく成長を続ける愛馬に奥厩務員も目を細める。5歳だが11戦のキャリアしかなく、これからが絶頂期。昨年10月の復帰後の3勝はすべて右回りの2000メートルと、今回の舞台設定も申し分ない。「左回りだと外に逃げるような所があるし、右回りはスムーズに走ってくれる。今回もハンデ(55キロ)より、いかに自分の形に持ち込めるか」と奥厩務員も力を込める。勝てば総合ポイントは20点でサマー2000シリーズ王者に大きく前進する。夏の小倉でミヤビランベリが再び、逃走劇を披露する。

http://www.sanspo.com/keiba/news/080729/kba0807290430001-n1.htm

ランベリってのはモルディブのリゾートの名前なんだそうです。新婚旅行で行ったのは同じモルディブのクルンバだったのでちょっと親近感わいてきたりして。