ダービーゼッケン

実はゼッケンも特別なんです
レースに出走する競走馬が装着するゼッケン。ダービーで使用されるのは「白地に黒文字」で、見た目には一般競走用のものと変わらない。特別なのは周囲に金色の糸でステッチが施されている点。ゼッケンを扱うJRAファシリティーズの佐久間光孝さんによれば「手に取った人にしか分からない高級感を出したい」との願いを込め、94年の第61回から金糸の縁取りが始まったという。
ゼッケンの素材はポリエステルで、東京、中山両競馬場から回収した廃棄ペットボトルをリサイクルして生成される。出来上がった生地は長野県内の社会福祉施設で裁断、馬番号の転写が施され、レース前日の競馬場で馬名を張りつけて完成。馬名は特殊なシートをカッティングプロッターという機械に通し、自動で作成し熱転写する。「絶対にミスがあってはいけないのは毎週同じですが、ダービーは特別な緊張感が伝わってきます。通常よりも検品回数を増やすなど、万全のチェックで送り出します」と佐久間さん。同世代の中でも、選ばれた18頭しか着けることを許されない金糸ゼッケンを装着し、一生に一度しかない晴れ舞台を踏みしめる。

http://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2010/05/26/12.html