牧さんのブログ(昨日の続き)

政務三役が民主党のガン?「論語」を学べ
昨日(8月23日)のブログで、9・14民主党代表選に向けて自民党顔負けの「権力闘争」に明け暮れる民主党のことを書いたが・・・それより気になるのは「政務三役の存在」である。
例の厚生労働省が行った「組織改革」を目的とした職員アンケート調査。無記名のアンケートだったので、職員の本音が出たのか、政務三役に「おごりを感じる」と答えたのが48・0%。(本省勤務の約3200人が対象で省内LANを通じて749人が回答)
「現実的なスケジュール感の観点から、納得のいく指示が示されているか?」という評価では、課長級は38%、局長級以上は29%。政務三役は何と1%だった。
どう考えても、この数字はやはり異常だ。
なぜ、こんな数字が出るのか?
別の省庁に勤める友人の話。「政務三役は選挙区も廻らず、庁内に陣取って健闘している。真面目である。しかし『何から何まで政務三役で決める!』と言うのには無理がある」
当たり前だ。
民主党政権は官僚との「役割分担」が出来ていない。友人は「何でも政務三役にお伺いを立てるので、何も決まらない」と嘆く。
しかも、政務三役は専門知識を持っているかのように振る舞う。勘違いである。官僚という「専門職」に勝てるハズがない。
「そんなことを繰り返しているから、僕の省でも、アンケート調査をすれば、厚生労働省と同じような結果が出るだろう」と言う。民主党の面々は世間知らずだ。その上、自信過剰だ。
自信過剰は「組織のガン」になる。民主党だけでなく「道徳」を学ばなかった現代人は自信過剰の上に「他人の立場」を考える余裕を持たない。
昔、日本では寺子屋で子供たちに「論語」を暗唱させた。
君子は和して同ぜず 小人は同じて和せずーーと暗唱した。
徳を積んだ人間は人と和合するが、付和雷同することはない。ということを教える。「和」とはお互いに調和すること。「同」は自主性のない「雷同」のことだ。
小人、つまり「つまらない人間」は調和ができない。ただ、付和雷同しているだけだ、と「論語」は教える。
遅ればせながら、民主党は「論語」に学ぶべきだ。
政務三役にアドバイスしよう。『荘子』に「井蛙不可以語於海」(井蛙は以て海を語るべからず)とある。
井戸の中に住む蛙に、見たこともない広い大きな海のことを話してもわかるはずがない。
自分の持っている知識がすべてだと思っているような見識の狭い人間が政務三役になると、官僚たちは彼らに「世の中の広さ」を説いても、どうせわからない、と”そっぽ”を向く。
平たく、礼を尽くし、もっと上手に官僚を使ったら・・・天下人になれるのに。

http://www.maki-taro.net/