ドバイ

ヴィクト“大福”AW合う/ドバイWC
世界制覇を狙うヴィクトワールピサ(牡4、栗東・角居)が「大福馬場」の攻略に手応えを得た。ドバイワールドC(G1、AW2000メートル、26日)に向け、22日に本番と同じメイダン競馬場のAWコースで追い切られた。ドバイシーマC(G1、芝2410メートル、26日=メイダン)出走の僚馬ルーラーシップ(牡4)と馬なりで併せて首差遅れたが、表面が「大福みたい」という独特の馬場への適性を見せた。
ベールのような朝霧を突き破り、アラブの広大な地平をヴィクトワールピサが駆けた。静かな夜明けに、AWコースを力強く蹴りつける脚音が響きわたる。馬なりのままルーラーシップと併せ、首差だけ遅れてゴール板を駆け抜けた。到着したばかりのドバイ空港から駆けつけた角居師も目を細めた。
「(実質的に)直線だけだったけど、いい動き。馬場も合っている気がする。こちらで厳しい調教を3本以上こなして、体も引き締まっている」。
「大福馬場」の攻略にも手応え十分だ。AWコースの素材タペタはポリトラックやウッドチップとは違う独特のクッション性で、表面は軟らかいが踏み込めばグリップが利く。調教の手綱をとる松田助手は「大福みたいな感じでパワーがいる」と表現した上で「合うと思う」と好感触を口にした。トレーナーも「中山の荒れた重い馬場でも対応しているし、スピードもパワーもある馬。合っている気がする。あとはミルコ(デムーロ騎手)に任せる」と不安はない。
追い切り後には外国人記者数名も取材の輪に加わり、陣営に勝算をたずねた。現地での注目度は日増しに高まっている。角居師も並々ならぬ意欲を口にした。「日本が厳しい状況で『チーム・ジャパン』という気持ちはいつも以上に強い。競馬をしていてもいいのかという思いもあるけど、元気づけられるようなレースをしたい」。約7500キロ離れた日本へ、勝利と希望を届ける準備は整った。

http://www.nikkansports.com/race/news/p-rc-tp0-20110323-751811.html

今まではどこかで「ムリやろうなあ」と思っていましたが、今回ばかりは何とか勝ってほしいというのが本音です。勝って勇気を日本に!