老兵は死なず

解散のメジロ牧場代表「現代競馬に合わなくなって」
国内有数の生産牧場兼馬主であるメジロ牧場が5月20日付で解散することが26日に明らかになったことを受け、同牧場の北野雄二代表(78)が28日、東京都港区のJRA六本木事務所で会見を行った。
同代表は「3年ほど前から運営が苦しくなった。短距離のレースが増えて競走馬のサイクルも早まったが、私の牧場は長距離血統で完成が遅い。現代競馬に合わなくなってきた」と解散に至った経緯を説明。「一番の思い出はメジロアサマが(70年)天皇賞(秋)を勝ってくれたこと」と67年の牧場開設からの長かった馬主人生を振り返った。
5月20日までは白と緑のメジロの勝負服で走らせるが、同日付で牧場は解散、馬主名義も返上する。21日以降については現役競走馬、デビューしていない1、2歳馬、繁殖牝馬、さらに北海道洞爺湖町伊達市の牧場も含めて、同一の法人に譲渡する方向で交渉中。同牧場で余生を過ごしているメジロライアンも譲渡相手に引き取ってもらえるよう交渉しているという。
北野氏は最後に「ダービーを勝てなかったことが一番の心残りだが、周囲に迷惑を掛ける前に牧場を閉めたかった」と話し、表情をゆがめて男泣きしながら会見場を後にした。

http://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2011/04/29/kiji/K20110429000717910.html