伊賀と甲賀が全面バックアップ

ニンジャ充実じっくり仕上げ
伊賀・甲賀知名度アップに大きく貢献したいニンジャと馬主の宮嶋哲也氏  9月4日の新潟2歳S(G3、芝1600メートル)で重賞初制覇を狙うニンジャ(牡、宮、父グラスワンダー)が、2カ月の休養でパワーアップ。センス抜群の“手裏剣戦法”で、タイトルをシュッシュッと射止めにかかる。地域振興の一環として忍者の里・滋賀県甲賀市三重県伊賀市観光協会が全面バックアップ。レース当日は黒装束のスタッフが競馬場に乗り込み大声援を送る。
6月の阪神新馬戦を快勝したニンジャは、今回の戦いに備え、甲賀の山里で人知れず“忍術”をみがきあげてきた。2カ月間のゆとり教育のおかげで、心身ともに活気満点。滋賀県・グリーンF甲南の場長を務める小橋国夫さん(56)は「本当に素直で扱いやすい馬ですよ。早い段階で勝ってくれましたからね。夏場は体が硬くならないよう注意して、じっくり仕上げました」と目を細める。
それにしてもネーミングがシンプルでユニークだ。馬主のロイヤルパーク代表・宮嶋哲也さん(40)と小橋さんが意気投合し、地域発展のために「ニンジャ」と名付けられた。初戦の鮮やかな勝ちっぷりを耳にした伊賀・甲賀観光協会が「たくさん活躍してもらって世界に忍者の里を広めてもらえれば」と全面PRを約束。両観光協会はスタッフに忍者衣装を無償提供し、レース当日は縦1メートル、横3メートルの横断幕をパドックに設置する。
初の重賞を前に話題が先行しすぎて心配になる人は多いだろう。だが、宮師は初戦がフロックでないことを断言する。
宮師 (初戦が)満点の内容だった。抜け出してからも伸びていたし、中央場所の新馬勝ちだからね。まだまだ時計も詰まるはず。1ハロン延びるけど、掛かる心配がない馬。放牧先でも気合満々だった。相手は強いけど、ここで好戦するようならG1が楽しみ。
追い切り前日は角馬場から坂路キャンターで息を整えたニンジャ。今回もトモに毛羽立てた「忍」の文字を浮かべ、みんなの夢を乗せてターフを疾走する。

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