56

今までは何人もが島国根性丸出しの相手チームに勝負してもらえず、悔しい思いをしてきたのですが今回は時代が変わったのか。良かった良かった。

「55号を打ってから長く感じた。超気持ちいい」。バレンティン選手は56号を打った直後、興奮気味にコメントした。
試合後は穏やかな表情で大記録を振り返った。「ここ何試合か大きい当たりを狙いすぎて力が入っていた。リラックスをして走者をかえすことを考えた。結果的に最高のホームランになった。ヤクルトファンも阪神ファンもすべての打席で声援を送ってくれ、うれしい気持ちでいっぱい」
11日に55号を放ってから、3試合足踏みした。重圧があったのかと聞かれ、「すごくあった。毎打席、ヤクルトファンがいつも以上に声援を送ってくれた。打ってやろうと力が入っていた」。大きく息をはきながら語った。
王貞治さんの記録を49年ぶりに塗り替え、「尊敬できる偉大なホームラン打者を抜くことができて本当にうれしく思う」と誇らしげに言った。過去に56本塁打を前に勝負を避けられた外国人選手もいたことについては、「新しい世代に入り、記録は更新されるものだと皆さんが望み、前に進もうという時期に来たのではないか」と話した。
この日はオランダに住む母アストリットさん(64)も観戦。バレンティン選手が「人生の中で最高のプレゼントになった」と言えば、アストリットさんは「私は世界中で一番幸せな母親です」と喜んだ。
残りは18試合。記録はどこまで伸びるのか。「数字は神が決めること。何本という目標はない。ベストを尽くして頑張るだけ」とバレンティン選手は語った。

http://digital.asahi.com/articles/TKY201309150144.html?ref=comkiji_txt_end_kjid_TKY201309150144