春までお別れ

御嶽山捜索に感謝、歌を贈る 隊員「胸がいっぱいに」
今季の捜索打ち切りが決まった御嶽山(おんたけさん、長野・岐阜県境)のふもとで17日、自衛隊や警察、消防への感謝式が開かれた。整然と並んだ約300人の捜索隊員を前に、阿部守一長野県知事は「皆様方の活動をしっかりと胸に刻み、山の防災対策や安全対策に全力を傾けていきたい」と話した。
式典の会場は、捜索隊や機材をヘリで頂上付近へ運ぶ拠点となった王滝村のスポーツ公園。阿部知事のほか、松本洋平内閣府政務官や地元町村長らが参加し、先月27日の噴火から延べ約1万5千人が従事した災害救助活動への感謝の言葉を述べた。
噴火では56人が死亡、7人が安否不明のままだ。捜索にあたった関東管区機動隊長野中隊の浅岡真・中隊長(42)は「全員の下山を願うご家族の思いをかなえられず、大変申し訳ない。捜索が再開されれば万全の態勢で臨み、最善の捜索をする」と話した。
自衛隊員が滞在していた村立王滝小中学校では撤収作業が続くなか、児童生徒38人が隊員たちに3曲の歌を贈った。中学3年の石井萌乃さん(15)は「たくさんの方が亡くなり、捜してくださった。感謝の気持ちを歌に込めました」。隊員は「子どもたちの気持ちに胸がいっぱいになりました」と涙ぐんでいた。

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