ええなあ、ええなあ、ええなあ、うらやましい

外はしんしん 中はわいわい トワイライト25時間遅れ
大雪のため青森市青森駅で足止めされていた札幌発大阪行きの寝台特急トワイライトエクスプレスが15日午後2時25分、25時間32分遅れで大阪駅に着いた。乗客は各地の名物の駅弁を配られたり、じゃんけん大会が開かれたりする予定外のおもてなしを受けながら計48時間20分の長旅を過ごしたという。
JR西日本などによると列車は定刻の13日午後2時5分に満員の130人を乗せて札幌駅を出発。午後9時20分ごろ青森駅に停車して約21時間足止めされ、約30人が新青森駅から東北新幹線に乗り換えたという。
その後も本来は通過する駅に臨時停車などを繰り返し、大阪駅に到着したのは丸2日後。約10人が京都駅や新大阪駅で降り、約90人が最後まで乗車した。乗車券と寝台券を除く特急料金(札幌―大阪間なら3240円)は返金したという。
乗客によると、昼や夜には各地の名物駅弁が振る舞われ、15日朝には「私たちの大切なお客様へ」「大雪のため、列車が大幅に遅れましたことを心よりお詫(わ)び申し上げます」というメッセージが添えられた栄養補助食品や北陸新幹線紙風船が配られた。サロンカーではじゃんけん大会が開かれ、列車のイラスト入り絵馬やポストカードなどがプレゼントされた。
東京都八王子市の会社員遠山誠さん(49)は妻(41)と長女(6)と初乗車。青森駅で車外に出ることができ、地元の日本酒を買って個室のツインルームで楽しんだ。「2泊分過ごせラッキーでした。何より乗客を退屈させないおもてなしに感心しました」
東海大2年の谷川貴則さん(20)=千葉県八千代市=は乗客同士と語り合ったことが忘れられない。記念に撮った写真は1千枚を超えた。「疲れたけど、また乗りたくなりました」。手には25時間32分遅れを記録した遅延証明書が握られていた。
トワイライトエクスプレスは1月8日や今月3日にも15時間半〜16時間遅れで大阪駅に到着した。JR東日本秋田支社の担当者は「こんなに頻繁に止まるのは珍しい」と話す。青森地方気象台によると、列車が通る奥羽線の青森・秋田県境で今冬、局地的に大雪が降っているという。碇ケ関(いかりがせき)観測所(青森県平川市)では14日午前11時に観測史上最高の140センチの積雪を記録。翌15日午前8時には144センチに記録を更新した。気象台の担当者は「この地域は例年に比べて雪が多い。風向きが影響しているのかも知れない」と話す。
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トワイライトエクスプレス48時間の旅
《13日》
午後2時5分  札幌駅発
同9時20分ごろ 青森駅着。大雪で足止めに
《14日》
午前10時ごろ  足止めから約12時間。車外に出ることが許可される
同11時半ごろ  駅弁「むつ湾産 帆立釜めし」が配られる
(午後0時53分 本来の大阪駅の到着時間)
同4時ごろ  サロンカーで「じゃんけん大会」が開かれる
同6時40分ごろ 約21時間ぶりに運転再開
同7時25分ごろ 青森・弘前駅着。秋田・大館名物の駅弁「鶏めし」が配られる
同10時ごろ  「列車の安全は責任を持って守ります。おやすみなさい」と車内アナウンス
《15日》
午前9時ごろ  富山駅でメッセージカード付きの栄養補助食品が配られる
同10時半ごろ  金沢駅を発車後、再びじゃんけん大会
午後0時半ごろ 福井・敦賀駅でコックのコスプレをした車掌が駅弁「越前かにめし」などを配る
同2時25分   25時間32分遅れで大阪駅

http://digital.asahi.com/articles/ASH2H5JLRH2HPTIL007.html?iref=comtop_6_04

ええなあ、こんな経験一生にいちどできるかどうかのモンですもんねえ。ええなあ。