無題

戦後の出発点において、日本は侵略と敗戦の「戦争責任」をきちんと総括できませんでした。その結果、私たちは戦前と戦後の歴史を確定することができないまま、勝手な歴史解釈の横行を許しているのです。安倍政権はもちろん、衆院解散を機に新党を立ち上げた小池百合子都知事も、清新な装いの下は、筋金入りの右派の中の右派です。
300万人を死なせた戦争の総括すらできなかった国に、まともな政治を望むこと自体、むなしいということかもしれませんが、それをかみしめている政治家が、この国にどれほどいるでしょうか。
新党「希望の党」に、野党第1党の民進党の大半が吸収されてしまい、リベラルな有権者はいよいよ選択肢を狭められることになりました。自己保身のために政治信条を曲げてでも新党に駆け込んだ政治家たちを、笑っている場合ではありません。
教育勅語を否定しない安倍首相と、これまでも権力ゲームに興じ続けてきた小池都知事の一騎打ちとなった選挙に、私は心底、青ざめています。リベラル新党に希望をつなぐことになるのでしょうか。

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