南極の氷

tk33082008-01-24

南極の氷、解けるペース加速 10年前の1.75倍
米航空宇宙局(NASA)ジェット推進研究所(JPL)は23日、地球温暖化に伴って南極で氷床が解けるペースが加速しており、06年は96年の1.75倍に達していたとの分析結果を発表した。南極近海の海水温が上がっているためと考えられている。JPLとカリフォルニア大アーバイン校を中心とする国際チームが、欧州、カナダの衛星と、日本の地球観測衛星「だいち」のレーダー観測による氷河の動きのデータと推定降雪量のデータから、氷床の正味の減り具合を15年間にわたって分析した。
その結果、96年には年間1120億トンだった氷床の消失が、06年には年間1960億トンに増えていた。このペースは最近のグリーンランドの氷床消失のペースに匹敵するという。特に氷床消失が激しかったのは、南米大陸に向かって延びる南極半島とその周辺だった。南極氷床の消失は海面上昇に影響する。国際チームのエリック・リグノさんは「氷床消失は予想を上回るペース。衛星を使ったさまざまな方法で観測を続けることが重要だ」としている。

http://www.asahi.com/science/update/0124/TKY200801240181.html