クラークの供養

今日は時間に余裕があったので『天の向こう側』をかなり読み進みました。まずは表題作の「天の向こう側」、全世界をネットワークするために赤道上に3つの静止衛星を配置していく過程のいろんなエピソードを並べたオムニバス形式の中篇。「速達便」「羽根のある友」「大きく息を吸って」「宇宙空間の自由」「すれちがい」「星々の呼び声」の6篇から成るのですが中でも印象に残ったのは「大きく息を吸って」。映画の『2001年宇宙の旅』でHALによって閉め出されたボーマン船長がエアロックからディスカバリー号に入るシーンの原型がここにあります。映画の緊迫した1シーンを思い出しました。
「暗黒の壁」「機密漏洩」「その次の朝はなかった」はフレドリック・ブラウンあたりを思いおこさせる掌篇。次の「月に賭ける」も月面探査隊を巡るオムニバス。今日のところは「スタート・ライン」「ロビンフッド教授」まで読み終わりました。
クラークの3冊を読み終わったら次こそプリーストの『双生児』にかかりましょう。