札幌記念

ゴッホ負けちゃいけない11秒5/札幌記念
朝一番の静かな札幌競馬場に、グランプリホースの力強い蹄音(ていおん)が響いた。芝コースの4コーナー、外寄りをゆったりとカーブしてきたマツリダゴッホは、直線で加速度を増した。あん上の蛯名騎手はほとんどアクションを起こさない。それでも蹄音のボリューム、テンポは上がっていく。5ハロン(65秒8)からゆったり刻んできたリズムは、ラスト1ハロン11秒5というクライマックスを迎えた。「軽く、という感じ。ケイコはやれば動くからね。もう少し重厚感が出てほしいというのはあるかな。G1を勝っているだけに、求めてしまうんだよね」。あん上の感触は決して最高潮ではない。が、もちろんそれは、ゴッホに要求するものが高いから。「人気になるし、強い競馬を見せたい」という使命感もある。昨年の札幌記念は7着に敗れているが、1年前とは別の馬だ。昨年の有馬記念は2着ダイワスカーレットに1馬身1/4差の完勝。高く評価されてきた能力が、いよいよ全開になった。今年に入って日経賞も快勝し、続く香港クイーンエリザベス2世Cは、輸送による馬体減などもあって6着。しかし、その敗戦も国枝師は「なんだかんだあっても、結果を求められる馬」と受け止める。まして今回は、G2の札幌記念。G1馬はゴッホだけ。有馬記念勝馬の同レース出走は、70年リュウズキ(6着)以来38年ぶりとなる。ファンの熱い視線が注がれるのは当然で、蛯名騎手は「ここで負けちゃいけないと思う」と譲れない心境を口にする。この秋は、9月28日中山のオールカマー(G2、芝2200メートル)から、天皇賞(秋)ジャパンC、そして有馬記念へと向かう予定。グランプリ連覇の大目標へ、札幌で刻むゴッホの新たな1歩に注目だ。

http://www.nikkansports.com/race/news/p-rc-tp0-20080821-399266.html

チャールズやる気出た62秒1/札幌記念
春のクラシックで活躍したマイネルチャールズ(牡3、稲葉)が、24日の札幌記念(G2、芝2000メートル)で始動する。20日の最終追い切りは、札幌芝コースでラスト11秒4。力強い走りで万全の態勢を整えた。過去10年で3勝と結果を出している3歳馬。秋の最大目標である10月26日京都の菊花賞(G1、芝3000メートル)へ向けて、古馬相手に成長した姿を見せる。力強さと切れは、春とは比べものにならない。流れるようなフットワークがマイネルチャールズの成長を示していた。芝コースの外めを周回。直線は公開調教に訪れたファンの視線を一身に集め、スタンド前を豪快に駆け抜けた。手綱を取った津村騎手(レースは松岡騎手)は首の動きに軽く手をそえた程度。馬の気持ちを最優先に、ほどよい負荷をかけた。5ハロン62秒1、ラスト1ハロン11秒4。予定の64〜65秒より少し速くなったが、これは1完歩が大きい証拠。ジョッキーの体内時計を狂わせるほどの伸びだった。動きを見守った稲葉師は「先週函館で併せてびっしりやっている。この日は津村が『速くなってすみません』と言っていたが、久々に芝に入れて馬がやる気になっただけで気にすることはない。札幌の芝も問題にしないと思う」と手応えを感じていた。春は京成杯弥生賞と重賞を連勝。皐月賞では1番人気、ダービーでは2番人気の支持を受けた。結果は3、4着に敗れたものの世代トップクラスの力は示した。今月8日に函館へ入厩し、14日へ札幌へ移動。日々の調教に騎乗する津村は「落ち着きが出てきて雰囲気がいい」と証言する。稲葉師も「470キロ台で出せればベスト。でも、それに満たなくても、よく仕上がっている。筋肉の付き方が良くなった」と夏を越しての成長を感じていた。この後、トライアルを使うかどうかは未定だが、その先に見据えるのは菊花賞。悲願のG1制覇へ、夏休みを早めに切り上げた。今回の古馬勢筆頭はマツリダゴッホ。昨年のグランプリホースを撃破して、秋の戦いへ勢いをつける。

http://www.nikkansports.com/race/news/p-rc-tp0-20080821-399267.html

マンハッタン“静かな仕上げ”/札幌記念
静かに態勢を整えた。マンハッタンスカイは函館Wコースで手綱を緩めてゴール前1Fだけ脚を伸ばす最終追い。5F74秒6〜1F12秒8。重賞出走馬としては物足りない時計だが、騎乗した西谷助手がソフト調整の意図を説明する。「日曜(17日)に結構やっている(Wコース5F64秒4〜1F12秒2)ので、きょうはしまいだけ。日曜追いの後は動き自体が軽くなっていますし問題ない。変わりなくきています」栗東の坂路でも、道中は1F15秒程度で流してラスト1Fだけ脚を伸ばすのが追い切りパターン。この馬に限って見れば、急に調教内容を軽くしたわけではない。北海道シリーズは今夏3戦目(巴賞6着→函館記念3着)。西谷助手は「今までの戦績を見ても使っていった方が結果が出ている。いつも通りの走りをすればチャンスはあると思うし、今回の方が期待できるかな」と3戦目の上積みを強調した。「普段は行く気を見せないのにパドックではグイグイ引っ張るんです。足を踏まれそうなんで、もう少し落ち着いてほしいんですけどね。それで結果が出ていますから」と同助手は笑顔で締めくくった。

http://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2008/08/21/06.html

札幌記念はこの3頭で決まりか?あとここに調教の走りが良かったタスカータソルテあたりを絡めればよいのでは。