ポケットいっぱいの夢

タスカータ鋭く伸びレコードV/札幌記念
単勝5番人気のタスカータソルテ(牡4、栗東・藤原英)が重賞3勝目を挙げた。後方待機から直線で鋭く伸び、1番人気のマツリダゴッホをかわして快勝。勝ち時計1分58秒6はコースレコードとなった。今後は放牧に出され、秋に備える。マツリダゴッホは首差の2着。3着にはフィールドベアーが入った。直線の入り口で左ムチを受け、タスカータソルテがはじけた。4コーナーで先頭に立ったマツリダゴッホは格好のターゲットだ。1完歩ごとに差を詰める。大外を伸びて、ゴール前で体を併せるようにしての追い比べ。首を投げ出したところがフィニッシュだった。上がり3ハロンを34秒3でまとめた、爽快(そうかい)な勝ちっぷり。横山典騎手は左こぶしを何度も掲げた。「面白い展開だった。楽しかったね。返し馬のテンポが良くて、じっくりとためて行けた。イメージ通りの競馬だったよ」。逃げるコンゴウリキシオーがつくったペースは1000メートル通過58秒4と速いもの。その中で、後ろから3頭目の位置に付けて息を潜めた。前崩れの流れに助けられたとはいえ、昨年のグランプリホースに先着する値千金の一発だ。
タスカータは昨年、京都新聞杯を制してクラシック戦線に加わった。今年3月には中京記念で重賞2勝目をマーク。厩舎の期待は高まり、シンガポール遠征も計画されたが、検疫問題などで実現できなかった。そこで春は5月の金鯱賞で切り上げ、札幌記念を夏の最大目標に置いて調整。前走函館記念は休み明け、入厩10日、4コーナーで後ろの馬に追突された不利と厳しい状況が重なり7着だったが、狙いすましたこの日の出来はピークに近かった。23日に通算200勝を達成し、今週は新潟と小倉を合わせて4勝を挙げた藤原英師は「うれしいね。放牧先と連係しながら馬をつくってきた。マツリダゴッホに勝てたのは大きい。ずいぶんしっかりしてきたが、もう少し体が大きくなってくれれば」と、さらなる成長を愛馬に求めた。 
今後は函館に戻り、社台ファームへ放牧される。秋の始動戦は未定だが、11月2日東京の天皇賞・秋(G1、芝2000メートル)が当面の目標になる見込み。飛躍に向け、この勝利は大きなステップとなる。

http://www.nikkansports.com/race/news/p-rc-tp0-20080825-400922.html

秋の天皇賞が楽しみになりました。タスカータソルテエイシンデピュティ、この2頭に夢を託しましょう。