ナベツネも語る

巨人・渡辺恒雄球団会長(82)が25日、都内ホテルで北京五輪日本代表の星野仙一監督(61)を擁護する考えを示した。五輪で4位に終わり、そのさい配に疑問の声が挙がっているが、「星野くん以上の人物がいるならいいが、オレはそうは思わない」と発言。来年3月に開催されるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で日本代表の指揮を執ることを後押しした。北京五輪でメダルを逃しても、闘将への評価は変わらなかった。この日、都内ホテルでの会合を終えた渡辺会長は報道陣の前で、自ら立ち止まった。「星野くん以上の人物がいるかね?」。前日24日に星野ジャパンは日本に帰国。悲願の金メダルどころか4位に終わったことで、国内では継投や選手の選出法についての“星野バッシング”が起こっている。しかし、同会長はその結果について寛容だった。「韓国、キューバはハングリー。選手が一生懸命だった。その点、日本の選手はね…。飽食暖衣(ほうしょくだんい)とは言わないけど、甘ったれているので、いい勉強になったと思うよ」敗因には選手の差もあったと分析。
指揮官のさい配には「専門家の君たちが書いているじゃないか。オレが言う必要はない」と多くを語らなかった。星野監督はすでに日本プロ野球組織(NPB)から、一本化に至っていないが、水面下でWBCの日本代表の監督要請を受けている。渡辺会長はあくまで、これも後押しする考えを示した。「星野くん以上の人物がいるならいいが、オレはそうは思わない。星野くん以上のさい配をする人物なんかいるのかね? いるなら教えてくれよ」と擁護した。北京がダメなら、次はWBCを頼む−。前日、星野監督は「失敗を取り返すのもオレの人生」とWBCの監督を受け入れる可能性も示唆した。その言葉に呼応するように、渡辺会長が闘将に助け舟を出した格好だ。

http://www.sanspo.com/baseball/news/080826/bsr0808260434001-n1.htm