チーム角居

“チーム角居”コスモスで3連覇だ
いざ、3連覇へ-。今年G1・4勝を挙げる“チーム角居”の勢いはとどまることを知らない。先週、JCダートでカネヒキリが復活劇を演じたばかり。今度は2歳牝馬ミクロコスモスが続く。一昨年のウオッカ、昨年のトールポピーが2歳女王の座に輝いた。このレース3連覇を狙う角居厩舎の期待馬が、偉大な先輩の背中を追い掛ける。1勝馬の挑戦は3年連続。ウオッカトールポピーも突破した抽選クリアが第一条件になる。担当する吉岡助手も「カネヒキリの勢いをそこにも借りられれば」と望みを託す。女王2頭に負けず劣らずの素質馬。出走さえかなえば、Vへの軌道が自然と見えてくる。デビュー戦は東京へ遠征した。2番手を追走し、長い直線は逃げたカウアイレーンとのマッチレース。ゴール寸前で首差かわし、上がり3Fは33秒4を記録した。馬上から降りた武豊も「僕の表情で分かりますよね。素質を感じるし、将来が楽しみ」と手放しでほめたほど。吉岡助手も「美浦回り(出張馬房の関係で、美浦に入厩後、競馬場へ当日輸送)でしたからね。2歳馬だし、ハンデがあったと思うから」と驚きの表情で振り返る。新馬戦とは思えない、味な芸当だった。前走後は放牧へ。無理をせずに成長をうながした。「オーナーの意向で。フレッシュな状態で出て、フレッシュな状態で帰ってきた。ふっくらとして戻った」。牝馬らしく丸みを帯び、ボリュームアップした体つきに、清山助手は力強くうなずく。オンとオフがはっきりとしている。これも走る馬に共通する特徴だ。「メリハリがある」と清山助手が表現すれば、吉岡助手も「おてんばな面もあるけど、走り出すと集中力がすごい」と高性能エンジンを支える原動力を強調する。
新馬戦を勝ったばかりでの挑戦。2着と健闘した馬はいても、女王の座についた馬はいまだに存在しない。決して、無謀じゃない。牝馬のダービー制覇に、不治の病と言われる屈腱炎から見事に立ち直り、復活を遂げたG1馬…。何度も“奇跡”を起こしたチームの挑戦だから現実味がある。無限大の可能性を秘めた素質馬が、栄光へ向けて扉を開く。

http://www.daily.co.jp/horse/2008/12/10/0001606406.shtml

角居厩舎では何が起こっても驚きません。勝ったりしたりして。