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そうですか、娘さんのご就職おめでとうございます。私の頃は競争率４倍周辺でしたが、今は何倍あたりなのかなあ。いっときよりは広き門になったとはいえ１０倍前後でしょう。難関をくぐり抜けての夢への第１歩、おめでとうとお伝えください。
ただこれはゴールではなくスタートです。これから30年以上教員を続けていくなかでいろんなことがあります。うれしいこともあれば悲しいこともあります。
教員の仕事ってのは人とのコミュニケーションばかりです。授業も生徒とのコミュニケーションから理解が始まるし、クラス経営もクラス生徒とのそれがメインです。うまくいけば楽しいしうまくいかなければ辛くしんどいものです。
最初に勤めるガッコはどこでしょうねえ。最初から楽しいガッコへ行くとあとがしんどいですからまずはしんどいガッコかな。うちのガッコへ来たりして。
高校を卒業していく生徒らによく言うのは(i)「時間を守れ」(ii)「年上には敬語を使え」の２点ですがはじめて教壇に立つフレッシュマンにはこの１点だけ「(iii)ムリしない」です。むかし教員になってすぐの25年前、先輩に「どんなにうわっつらを飾ってもいつかボロが出て生徒には本当のあなたが見えるモンや。それなら最初からムリして自分を飾らず、自然体で臨みなさい」と言われました。それ以来私の生徒に対する対応は「ムリせず、嘘をつかず」です。くれぐれも、ムリをしないで嘘をつかずに正直に生徒に対していれば彼らは分かってくれます。がんばるようにお伝えください。