日本レコード

タクティクスがレコードV/アンタレス
2番人気のウォータクティクス(牡4、栗東池江泰寿)が、1分47秒8のJRAレコードで鮮やかな逃げ切りを決めた。これでダート戦は無傷の6連勝。テン乗りだった川田将雅騎手(23)の好騎乗にも導かれ自慢のスピードで押し切った。時計、内容ともに相当の能力を感じさせた一戦。ハイレベルといわれる4歳ダート戦線にまた1頭、楽しみな馬が誕生した。ハナを切ったウォータクティクスが、恐ろしいまでのスピードを見せつけた。1分47秒8の勝ち時計は、プレミアムサンダー(97年トパーズS)の持つ1分48秒4のJRAレコードを0秒6も更新。古馬500万戦で1分49秒台が出るような高速馬場とはいえ、この時計は驚きだ。池江泰寿師(40)が「めったにお目にかかれない」と目を丸くすれば、川田は「ホントに強いです」とうなった。電光掲示板に浮かんだ赤い「レコード」の文字が、いつにも増して輝いて見えた。数字だけではない。勝ちっぷりも文句なしだ。1000メートル通過が59秒8という芝並みのラップで飛ばしながらも、後続を楽に突き放した。厳しいはずの4角手前で、2番手以降の手応えが先に鈍ったほど。川田は「ビジョンでワンダースピードの姿が見えた」というが、着差以上に余力を感じる逃げ切りだった。あん上は初コンビ。騎乗経験のある武豊や藤田にリサーチし、追い切りにも乗った。「劇的にスイッチが入る」(川田)という癖を頭にたたき込み、実戦に生かした。テンの入りが速くなったが、あえて抑えなかったのはその1つ。単騎先行の形をつくってから徐々にラップを落とした。「ペースは速かったけど、暴走することはなかった」という会心の騎乗だった。また1頭、ダート界に新星の誕生だ。フェブラリーSを制したサクセスブロッケンを筆頭に、現4歳世代はダート路線の層が厚い。「同じ世代の強敵とは未対戦。秋には一緒の舞台で」とトレーナー。次走は未定だが、最大目標をJCダートに定め、自慢のスピードに磨きをかける。

http://www.nikkansports.com/race/news/p-rc-tp0-20090427-487596.html

レース映像はこちら、また勝利騎手インタビューはこちら、川田Jも最近カンロク出てきました。