北味

ノーザンテースト 継続は力なり
24日、宝塚記念に先駆けて行われた上半期ダート部門の頂上決戦、第32回帝王賞は、7歳ヴァーミリアンが2着フリオーソに3馬身差の完勝。シンボリルドルフテイエムオペラオーアドマイヤドンディープインパクトブルーコンコルドカネヒキリに並ぶG1最多勝ち馬(7勝)となった。ちなみに、ヴァーミリアンの重賞勝ちは2歳時のラジオたんぱ杯2歳Sから6年連続。あまり話題にはなっていないが、こちらもドウカンヤシマ(82〜87年)に並ぶJRA所属馬の連続年度重賞勝ちのタイ記録だった。少なくとも“キープ力”に関しては、間違いなく史上最高級の名馬といっていいだろう。このヴァーミリアンと、2歳王者としては異例のステップで今度は古馬の頂点に立った宝塚記念勝馬ドリームジャーニーの血統には共通項がある。「祖母の父ノーザンテースト」だ。ドリームジャーニーの場合は、父ステイゴールドの祖母の父もノーザンテーストなので、ノーザンテースト4×3(父系の4代前と母系の3代前を表す)のインブリード=近親交配=が施されていることになる。ノーザンテーストは父として17年連続重賞勝利を含む28年連続勝利、母の父として16年連続リーディングブルードメアサイアーなど、継続は力、を地でいった大種牡馬。“太く短く”を貫いてしまったアグネスタキオン追悼ウイークのビッグレース2鞍で、あらためて、その存在感をアピールしたことは、何やら意味深長な暗示にも思えるのである。

http://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2009/06/30/15.html