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両陛下、福島・双葉町民を慰問 埼玉の避難所で2時間
天皇、皇后両陛下は8日午後、東日本大震災の避難所として使われている埼玉県加須(かぞ)市の旧騎西高校を訪れ、福島第一原発がある福島県双葉町から避難してきた住民たちを慰問した。約2時間にわたって施設をめぐり、一人ひとりと言葉を交わした。
双葉町は3月19日に町役場の機能ごと、さいたま市に移った。その後、同31日に再移転した旧騎西高校では、町民約7千人のうち1400人余りが共同生活している。
天皇陛下は、前田明男さん(65)が地元でも評判のそば店を営んでいたと聞くと、「これからは?」と気遣った。「どうやっていいか分かりません」という答えに、「良い方向になるといいですね」と励ました。
新1年生の朝田幸花(ゆきか)ちゃん(6)はこの日、避難所近くの小学校で入学式に出席した。皇后さまは、ランドセルを背負った幸花ちゃんに「入学おめでとうございます。かわいいピンクのランドセルですね」。幸花ちゃんは「ありがとう」と笑顔で答えた。
両陛下と言葉を交わした守家文子さん(52)は「とてもうれしくありがたいです。『一から頑張っていこう』と、ここのみんながつながったと思う」。井戸川克隆・双葉町長は「1カ月が経ち、みなやるせない思いになっていた。自分もそうだが、今日訪問していただいて笑顔が多くなったように思います。今朝、子どもたちも学校に見送った。前向きな気持ちに変わりました」と話した。
両陛下の避難所訪問は3月30日の東京武道館(東京都足立区)に次いで2回目で、東京以外の施設は初めて。
両陛下は「被災した人たちや支援活動に携わる人たちを励ましたい」と強く希望しており、今後、できるだけ早く東北の被災地や避難所を慰問したい意向だという。長期にわたって復興状況を視察し、見届けたい考えも示しているといい、各地を歴訪することが想定されている。
また、宮内庁によると、秋篠宮ご夫妻も14日に新潟県内の避難所を訪問する方向だという。

http://www.asahi.com/national/update/0408/TKY201104080383.html

皇居東御苑、満開の花見に被災者を招待
東日本大震災で東京都調布市味の素スタジアムの避難所に身を寄せている人たちが8日午前、皇居・東御苑の花見に招待された。閉園日に合わせて宮内庁などが企画。バスで訪れた約40人は、満開の桜を観賞しながら散策した。
夫婦と1歳10カ月、6カ月の2児の4人で福島県富岡町から着の身着のままで避難してきたという安西めぐみさん(29)は「いつも地元の夜ノ森地区で花見をしていますが、今年は桜は見られないと思っていました。東京できれいな桜を見ることができてうれしかった」。本丸地区では、皇宮警察音楽隊が「世界に一つだけの花」「川の流れのように」などを演奏した。
11日は東京武道館(同足立区)、15日には東京ビッグサイト(同江東区)の避難所の人たちが招かれる。

http://www.asahi.com/national/update/0408/TKY201104080128.html