ウオッカの仔

ウオッカ長男、生後3カ月で早くも大将格
G1・7勝馬ウオッカ(牝7歳)の長男(父シーザスターズ)が、けい養先のアイルランド・アガカーンスタッドで順調に成長している。5月2日に誕生して3カ月近くが過ぎたが、一緒に放牧されている4頭の子馬の中では大将格で、早くも頭角を現している。再来年の日本デビューに向け、期待は膨らむばかりだ。
ウオッカとG1・6勝のシーザスターズの間に産まれた“13冠”ベビーは、母とともに昼は馬房で飼料を食べ、夕方過ぎから放牧に出る毎日を送っている。来年4月に第2子を出産予定のウオッカを追いかけ回すため、自然と心肺機能は高まり、運動能力が磨かれる。放牧はほかの3組の母子と一緒だが、子馬たちの父親は全てシーザスターズ。超エリート集団の中でも一番活発な動きを見せているという。
現役時代に母を管理した角居師は、6月20日に現地で撮影されたDVDを見ている。「動画では大きいのか小さいのかは分かりませんでしたが、“ウオッカがいいお母さんなんだ”というのは感じましたね。きつい気性をした名馬の子は似ると言われるんですよ。ウオッカは走り回っているらしいのですが、子どももそれについて行こうとするから、いい子になるんじゃないでしょうか」と目を細めた。
谷水雄三オーナーが「角居先生にお願いするつもり」と話していることから、長男を管理するのはほぼ確実。「ヴィクトワールピサ凱旋門賞へ向けて8月10日に渡仏)を見に行くときに寄ろうかなと考えていますが、会うのが楽しみですね」と初対面の日を待ちわびていた。
谷水オーナーもDVDでしか動きを確認していないが「俊敏さがありそうだね。日本の芝に向いていると思う」と、現段階までの成長に満足している。このまま順調に育てば11月ごろには離乳し、馴致(じゅんち)がスタート。タニノギムレットウオッカに続く親子3代ダービー制覇へ向け、来年の秋に日本上陸を果たす予定だ。

http://www.daily.co.jp/horse/2011/07/26/0004305247.shtml