団体戦

tk33082011-08-16

JRA対岩手!復興祈念で初の団体対抗戦
盛岡競馬場で15日、東日本大震災復興祈念として史上初のJRA対岩手競馬騎手各7人によるチーム対抗戦(2戦のポイント制で勝敗を決める)が行われた。個人戦は過去にもあったがチームを組んで行うのは初めて。1勝ずつと星を分けたが、ポイントで勝ったのは「チームJRA」。個人優勝したキャプテンの福永祐一騎手(34)は、復興に向けての思いと手応えを口にした。
被災地のために何ができるのか−。この思いを胸にJRAと地元岩手のジョッキーが集まり、史上初のチーム対抗戦が実現した。最後まであきらめない。そんな気持ちが伝われば。JRAの吉田豊騎手が1勝した後の第2戦は、まさに逆転につぐ逆転劇だった。ゴール前で中舘英二騎手のモエレアンドロメダが抜け出したところを外から福永のケイジーウィザードが差し込む。JRAのワンツーかと思われたところへ、最後は中を割って岩手・菅原俊吏騎手のアポロパトリオットがグイッと首をねじ込んだ。首差で「チーム岩手」が勝利すると、スタンドは大いに沸いた。
勝負は100対88で「チームJRA」が勝利。キャンプテンを務めた福永は2着2回で個人優勝も果たした。「初めての試みと聞いたが、いい企画。面白かった。個人戦とは違う楽しさがある。中央でも、東西対抗とか、こういうことはもっとやったらいい。何チームかでやったらもっと面白いかも」。他のジョッキーも「楽しかった」と、同じ思いを口にした。
英国のシャーガーCなどでよく見られるチーム戦だが、これを国内で行ったのは初めて。震災復興祈念レースとしての試みだが、今後、競馬を盛り上げていくための新たな可能性も広げたといえる。
JRAの7人は札幌から福永、岩田康誠騎手、藤岡佑介騎手、新潟から中舘、吉田豊、小倉から川田将雅騎手、田辺裕信騎手が集結。この祈念レースが正式決定したのは先月だったため、お盆のUターンと重なり新幹線チケットも手薄な状況下だったが、それでも全員が快諾した。
福永は「声をかけてもらい、同じ思いの元で集まった。呼んでいただいて良かった。今後、また何ができるのかを考えていきたい」。赤(JRA)と青(岩手)のユニホームに身を包んだ14人の侍が、駆け付けた4283人に笑顔という最高のプレゼントを贈った。

http://www.nikkansports.com/race/news/p-rc-tp0-20110816-820796.html