荒尾競馬今日で終わり

廃止の荒尾競馬、関係者の再就職難航
23日が最終日となった荒尾競馬熊本県荒尾市)の騎手や厩務員ら競馬場関係者102人のうち、再就職が決まったのは44人にとどまる。背景には地方競馬を取り巻く厳しい経営環境がある。
農林水産省などによると、2010年度に地方競馬を運営する自治体など16主催者の半数が累積赤字を抱えていた。また、10年度の馬券の売り上げはピーク(1991年度)の3分の1の約3332億円に落ち込むなど、新たな人材を受け入れる余裕がないのが現状だ。
荒尾競馬の騎手13人のうち、他の地方競馬への移籍が決まったのは5人だけで、残りの8人は現役続行を断念した。
川崎競馬川崎市)に移籍する騎手の杉村一樹さん(33)は「また一からの挑戦。まず1勝することが目標」と新天地での意気込みを語った。
一方、佐藤智久さん(28)ら騎手6人は北海道の大手牧場に再就職し、デビュー前の競走馬の調教などに携わるという。佐藤さんは「移籍先でまた廃止という経験はもうしたくない。何より安定した収入が魅力的だった」と話した。
市は荒尾競馬廃止に伴う「協力見舞金」として、厩務員や調教師ら84人に計約2億5千万円を支払うことで合意。交渉が難航している騎手や獣医師とも年内の合意を目指すとしている。

http://www.sanspo.com/keiba/news/111223/kba1112232132034-n1.htm